2008年 05月 17日

犬なんか嫌いだ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1671818

私が初めて飼った犬は、生後2ヶ月の誕生日を目前に控えたある日、
私が部活から戻ると、自宅の門の前で、腹を蹴られて内臓破裂で死んでいました。
私はその時、仏間の亡骸を見るまで、
泣き咽ぶ妹と父に、「なんの冗談だ」と、本気で、思っていました。
本当に、まだ息をしてるじゃないか、どうやってこんな小さな箱の中に寝かしつけたんだと、
思いました。

鼻から一筋だけ跡を残したその血が、視界を真白くたたきつぶしました。


私が初めて名づけた犬は、生活に困窮した私の両親が
私が特定の知人達との集まりで妹とともに県の中心街へと家を留守にしている間に
処分していました。

私は怖くて、

怖くて、

その子がどうなったのか、聞けませんでした。



私が最後に飼った犬は、父ともども自宅を追われ新しく賃貸の家を借りる際、
その娘達とともに、市で一番おおきな山に捨ててきました。


捨ててきました。


キス釣りに実に適した、晴れた初夏の日でした。


直後に大きな台風が上陸し、指宿市内を荒らしまわりました。
私はそれから数日間、仕事をサボって山に登りましたが
ついぞ、声も、顔も見ることは出来ませんでした。
数年経っても、らしいうわさのひとつも、伺うことはできませんでした。


白くてまるい、マシュマロのような犬でした。ココと名付けました。その名前に反応したから。
ガタイが良いというのか、骨太で、顔の皮がよく伸びる犬でした。ヴェイルと名付けました。Voeuroと吼えたから。
人間のまねをして、歯をむき出しに笑おうとする、馬鹿な犬でした。ピコと名付けました。菜の花マラソンの日に行方不明になった、血統書付きの柴犬ピピとの間を取ったから。
きれいな、スタイルの良いその娘でした。ムムと名付けました。初のお産、犬らしくもない一人娘、
厳しく絶対の主だった父にすら牙を剥いてしまい、むう、むうとその立場に母親が唸っていたから。
そしてまるまればおまんじゅうのような、生後間もない孫娘達でした。名前もまだ、ありませんでした。




私には選択肢がありました。あったはずです。
無理を言って、犬を飼える家にしてもらうことだってできたはずです。
学校中の生徒達、町中の人達に土下座して、引き取ってもらうことだってできたはずです。

父を直接殴ってでも、家を出てでも、それだけは回避できたはずでした。




今でも夢に出ます。





犬が飼いたいです。





犬は飼いたくありません。
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by goukasoshina | 2008-05-17 02:13 | 最速の日常


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